シドロモドロな日記 〜小説とかエッセイとか〜

くつに豆を詰める


 「お兄ちゃんの靴に豆を詰めるね」と母から電話があった。家の兄は実家を離れて一人働いている。その兄の安全を祈願しておまじないをするらしい。炒った豆を詰めることによってその人を不幸から守ったりできるそうだ。僕はあまり信じていない。けど母がやると言うので止めない。

 でも、炒り豆を詰め込んだ靴を玄関に置きっぱなしにするというのは不安だ。宅配便やピザの配達なんかが来たらどうなるのだろう?

バイト『な、なんだこの豆は?! 脱臭か?! 脱臭なのか?!』

 たぶんそんな誤解をまねく気がする。でも、ひょっとしたら本当に脱臭効果もあるかもしれない。コーヒー豆を脱臭に使うという話を聞いたことがある。タバコの匂いを取るとか、そんなんだったと思う。というか、おまじないで靴に豆を詰めているだなんて、ふつうは気がつかない。脱臭とかそこらへんに発想が行くと思う。
 たぶん、今日から実家の玄関に炒り豆を詰め込まれた靴が一足置かれているはずだ。もうすぐ僕も春休みで実家に帰るのでその時に確認してみる。

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