小説のカズイスチカ

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【SFのお題:03,重力 宇宙ステーション】

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 写真はうち大学の図書館で貰ったポスター。
雑誌の付録は捨てているのか?

【SFのお題:03,重力 宇宙ステーション】

 少し古いニュースだが今年の3月、国際宇宙ステーションに日本のラボが取り付けられた。ラボは『きぼう』といってステーションの中でも一番おっきなラボらしい。無重力状態での実験を行うようだがどんな計測機器を持ち込んでいるのだろう? そうそう、計測で思い出したが宇宙船でのアースの取り方が気になる。地上なら普通に大地に電気を逃がしてやれるが、宇宙空間は真空だから電気を逃がすところがない。アースが取れないのだ。もし船内の電気平衡が崩れて余分な帯電をしても放電できない状態にある。精密な実験ではアースの取り方が重要で、1mVどころか1μVの電位のずれすら許されなかったりする。電位は相対的なものだから、絶対的にゼロ電位を取らないといけない。船内の電気管理とか漏電対策とか、いったいどうやっているのか気になるところである。人間は100mA以上の電流が流れると心臓が止まる。電気ポットのティファールの電流12.5Aなら、HzやΩを無視すれば120人以上殺せる計算になる。まぁ国際宇宙ステーションでティファールを使っているとは思えないが……
 
 いまだ建造中の国際宇宙ステーションはとても巨大だが、大半は発電・送電設備、酸素供給施設、温度管理施設などの生命維持装置で埋まってしまっている。通路の中にもパイプとコードが神経のように走っている。SFでよくあるひろびろとしたサイバーパンクなステーションとは程遠い狭さだ。と、僕は思っていたのだが、結構広いらしい。そういったライフラインにも小型化の波がきているようだ。
 狭いといえば、もっと狭いものがある。それは人間のふところというやつだ。今回はきぼうの取り付けにはアメリカが手を貸したので『きぼう』の46.7%がアメリカの使用権に移るそうである。また実験を手伝ってくれるカナダは2.3%の使用権と控えめである。この差はいったいなんだろうか?

 そういえば昔、アメリカが十万円くらいで火星を勝手に売っていたことがあった。ニュースや新聞になったが、あの話はどうなったのだろうか? だれかが当選して買ったはずだが、世界の反応やいかに?

【SF30のお題:02,遺伝子操作】

遺伝子操作

 遺伝子操作といえば食品で多く行われている。大豆なんかにはその表記が求められていて、なぜかスーパーでは人気がない。どうしてだろう。もし大豆の遺伝子操作が駄目なら、細菌のインスリンを人間に打ち込むのもアウトなのではないだろうか。そもそもワクチンや医薬品なんてものは最近では遺伝子操作が主で、病原菌の遺伝子を弄繰り回して作っていたりする。医療で礼拝される一方、食品では遺伝子操作が淘汰されているのである。妙な世の中であると思う(人間が妙なのだ)。

 僕から言わせれば遺伝子操作は核融合に次ぐ夢の技術だ。これは間違いないことで、だって無限のエネルギーと永遠の命が手に入るわけだから、これはすごい。最高の組み合わせではないか。もう戦争する意味がなくなってしまうのではないかとすら思うだが、実際はどうだろう。まだミサイルを作って喜んでいそうな気もする。

 また再生医療なんていうのも最近よく聞く言葉だ。しかしひとくちに再生医療といっても人間には200種類60兆個の細胞が存在していて、化学的な構造と立体的な構造とのコンビネーションで実に複雑な機能を有している。だいたい、一つの細胞が何をしているのかよく分かっていない。クララ細胞なんて名前が付けられていても『こいつ何をしてんのかよくわかんねーよ』というのはざらで、未解明の部分は多い(少なくともアルプスの少女とは何の関係もないだろう)。

 ならばクローン人間は作れないのかといえばそうではない。極論すれば、クローンは受精卵についてだけ研究すればいいので、人材と資金を投入すればすぐにでも完成が可能だと思われる。実験の基礎は他の動物で出来ているし、再生医療の材料としてクローンを作ることも可能だが、まぁ恐ろしい話である。クローンから臓器を取り出すのはやめて欲しい。

 いま目標とされているのは臓器だけを作るというものだが、それはめちゃくちゃ難しいことで、トンビにタカを産ませるようなものである(もう可能だが)。また、遺伝子を操作するだけでは駄目だということも明らかにされつつある。たとえば胎児で言うところの羊水が必要で、分かりにくく言うと成長を補佐する物質を逐一注入しながら細胞の分化を操作しアポトーシスをも制御するのだが、そんな煩雑な作業が工業向けにリサイズされて大量生産にまで昇華できるかといえば、まぁ無理である。もっと革新的な技術が待たれるところだが、そんな技術があるならば完全な人工臓器も作れるようになっていて再生医療の出る幕がなくなるのではと、そんな気もしないではない。

【SF30のお題:01,ジェネレータ】

CPB

SF30のお題:ジェネレーター

 ジェネレーターではなくバッテリーについて書こうと思う。第一回目からお題を捻じ曲げるのはどうかと思うが、ジェネレーターについて書くことがないのである。まぁどちらも電気を供給する点では同じだし、工学系の人間以外にそんなことをうるさく気にする人もいないだろうと一人合点して書きはじめる。

 昨今、ほとんどの病院には災害や停電に備えて非常用電源なるものが設置されている。大抵は地下の薄暗い部屋の中で、パイプラインに埋もれて置かれひっそりと鎮座している。大きさこそ違うが仕組みは電池と同じで、最近だとコンデンサを利用しようという動きもあるようだがそれにいったいどういうメリットがあるのかは不明である。なんらかの原因で主電源が落ちるとその非常用電源、つまりはバッテリーに切り替わるのだが、しかしそれがあるからと言って安心は出来ない。なぜなら病院で扱う治療機器及び診断機器にはバカスカ電気を食うものがたくさんあるからだ。しかも一つの部屋で五台も六台も駆動させたりするので、電力の消費は早い。病院全体を維持できるのは半日ほどが限界ではないだろうか。大震災などで長時間にわたり電気がストップしたらお手上げである。まさに非常用、その場凌ぎの電源でしかない。

 さて、みなさんは人工心肺なるものをどこかで聞いたことがあると思う。心臓手術のときに使われる機械で、物凄い勢いでローラーがぐるぐると回り停止させた心臓に代わって血液を送り出すものである。もちろんこれも停電になるとローラーが止まる。止まらないように機器本体にもバッテリーがついているのだけれど、それでももたない場合はやっぱり止まる。ではそんなときどうするのか。みなさん、おどろくことなかれ。なんと手で回すのである。しかもこのローラー、めちゃくちゃ硬いのである。はっきりいって、手で回して充分な血液を遅れるとは思えない。というか実際に送れない。すぐに腕がしびれて動かなくなるほどでモーターの素晴らしさがよく実感できる(非常時に実感している暇はないが)。心臓もそれだけの仕事をしているのだと思うとなかなか感慨深いものがある。心臓は身体中でもっとも力が強くてエネルギーを食う臓器だと言われたらうっかり信じてしまいそうなほどだ(事実)。

 人工心肺を使う手術には他にも多くの機器を併用するので、電力の計算を怠るとその部屋のブレーカーが飛んでしまうことがある。個別のブレーカーが飛んだ場合だと非常用電源は働かないので注意が必要である。病室のブレーカーを飛ばす、これって実はけっこう多い医療事故ではないだろうか? 僕は家のブレーカーなら何度も飛ばしているが病院でやったら大目玉だろう(なんだかブレーカーの話になってしまった)。

 そういえば二年ほど前に電気ポットのティファールを買ってきてからブレーカーが良く飛ぶようになった気がする。ティファールはすごく便利で重宝しているのだが、この小さなポットは12.5Aもの電流を使う。電力で換算すれば1250W、電子レンジ並の消費電力である。JIS(日本の工業規格)に従った安全設計はなされていると信じているのだけれど、アース線くらいはほしいものだ。

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